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主な疾患

前十字靭帯損傷

前十字靭帯は膝関節の安定に重要な靭帯で、損傷することでスポーツ活動に大きな支障をきたします。転倒したり、膝をひねったり、ジャンプの着地の際に倒れたりといった、膝に異常な回旋力が加わって損傷します。将来的に他部位の損傷を引き起こす可能性があるので早期に治療が必要です。

半月板損傷

膝半月板損傷は比較的多いスポーツ外傷の一つで、前十字靭帯損傷によって合併することもよくあります。痛みが生じるだけでなく、膝の曲げ伸ばし時にキャッチング(引っかかり感)が出現し、ひどい場合には急に膝が曲げも伸ばしもできなくなるロッキングという状態になり歩けなくなる程痛くなることがあります。

シンスプリント

中・長距離ランナーやサッカー選手に多く発症するスポーツ障害で、脛骨周りにある骨膜が炎症を起こすことで痛みが生じます。正式名称は脛骨疲労性骨膜炎といいます。脛骨の中央から下にかけて疼痛が生じるのが特徴で、ジャンプ動作の繰り返しや慢性的な疲労の蓄積、オーバーユースが主な原因です。

オスグッド

成長期の子どもの膝に発症しやすいスポーツ障害です。脛骨結節と呼ばれる膝の皿の下にある骨が徐々に突き出して、痛みを生じます。成長痛と思われがちですが、進行性のスポーツ障害で、放置すると長期間運動ができなくなったり、外科的な治療が必要になったりする可能性があるため、早めにご相談ください。

肉離れ

筋肉が伸ばされながら収縮すると、筋力に負けて部分断裂を生じます。まれに完全断裂してしまうこともあります。 特にふくらはぎや太ももの裏の筋肉に多く生じる疾患です。

テニス肘

正式には上腕骨外側上顆炎といいます。手首や指を伸ばす動作を繰り返すことで肘の外側の腱が炎症を起こして痛みが生じます。タオルを絞る動作やペットボトルの蓋を開ける動作、テニスのバックハンドの動作で痛みを感じることが多く、症状が強くなると安静時にも痛みを感じるようになります。

野球肘

ボールを投げる際に発生する肘の痛みの総称です。基本的な原因は成長期のオーバーユースで、投球時や投球後に肘が痛くなり、動きが悪くなるケースもあります。肘の内側の成長軟骨損傷や剥離骨折が起きる内側型野球肘と、肘の外側側の軟骨が損傷する外側型野球肘があり、レントゲンやMRIで診断を行います。

野球肩

ボールを投げる際に肩関節周辺に発生する痛みの総称です。原因としては、オーバーユースによる成長軟骨障害が多くみられます。野球の他にも、テニスやハンドボール、やり投げなどの競技でも発症します。関節包や肩関節に付着する腱や筋、骨の損傷によるもので、超音波診断装置などを用いて診断します。